ケーキ屋で働く新卒の新人さん入社して2週間が経ちますが仕事は慣れてきましたか?厳しい職場に配属された方はもう辞めたいと考える方もいるかもしれません。そんな方に辞める前に少しだけ考えてほしいことがあります。
人間関係がつらくて辞めたいと思ってるパティシエさんに向けた記事です。
まず簡単な自己紹介を。専門学校に行かずにアルバイトから始めたケーキ屋のカシヤと申します。およそ10年前、私は自分のお店が持てるようなケーキ屋になりたいと思い洋菓子店の門をたたきました。噂には聞いていましたがこの世界は見方によっては限りなくブラックですよね。
- 異常な拘束時間
- 安月給
- 休日の少なさ
- 残業代って一体なんだろう
- 厳しい上下関係
いずれか当てはまるものがあるでしょう。普通のサラリーマンやOLなら辞めるきっかけになっても全然おかしくないのですが、ケーキ屋で働くと一つの葛藤が生まれます。
これが職人の世界だから仕方ない!
この一本の命綱で支えられていませんか。特に人間関係に関しては一緒に働かなければわからない。でも、わかった時にはもう辞めたい。
私も経験あります。私の場合この業界に就いたのが23歳。遅い方です。今の時代専門卒の方が多いと思います。そうなると19歳あるいは20歳から働き始めますよね。体育会系の武闘派の先輩の元、私は知識もない状態なので覚えも悪く毎日罵られ蹴られたり殴られたり今ではよく耐えてたと我ながら呆れてます。私はそこのケーキが美味しくてそのお菓子を学ぶために耐えてました。今では職場も変わりシェフの2番手として後輩たちを見る側の立場になりました。現時点での話ですが続けていてよかったと思えるようになりました。スタッフをはじめ様々な方から信頼を得ることができました。私の考えがあなたの悩みを少しでも和らげることができたらと思います。以下のことを実践してみてください。
ケーキ屋に就職して何がしたいのか明確にする
そもそもお店を選ばなければケーキ屋になること自体は結構簡単なわけですよね。おそらくある程度の若さがあり、普通に一人暮らしができる人ならやる気を伝えれば雇ってくれるケーキ屋は必ずあるはずです。
つまりケーキ屋になって何がしたいのか。これをはっきりしておくべきです。例えば
- 自分のお店を持ちたい
- 美味しいお菓子を作れるようになりたい
- 世界コンテストに出て優勝したい
- お客さんが喜ぶような驚くお菓子を作りたい
といったものです。どれも知識と技術が必要なものばかりです。いろいろな勉強をしなければいけません。そしてそれについて自分に期限を定めることが大事です。なぜならばケーキ屋の仕事は意識しなければ早くならない。そして新しいことを覚えることもできないからです。会社のためにも仕事を早く多くこなすことは大事ですがそれ以上に自分自身のために早く仕事をする習慣をつけましょう。
今の職場で学びたいことは何でしょうか
あなたはなぜ今のケーキ屋に就職しましたか?
- 給料がいい
- 休みがしっかりある
- 福利厚生が整ってる
- 勤務地
- 拘束時間が短い
こういう理由もあるとおもいますが大事なのは美味しいお菓子の作り方を学べる。あるいは経営者としてのノウハウを学べるというのが大事なのではないでしょうか。パティシエとして雇ってもらったからには職人になりたいですよね。
仮に学びたいものが見つからない方にアドバイスがあります。初めて勤めるケーキ屋であればそこで学ぶお菓子があなたにとって基準のお菓子になります。ぜひしっかりメモしておきましょう。門外不出のものでもあなた自身の研究に使うことは大切だと思います。そこで食べるショートケーキは使う材料から作り方まですべて知ることができるはずです。そしてそれを食べた感想を自分の言葉で言えるようにしましょう。難しければもうひとつ別のお店のショートケーキと食べ比べします。そしてまず直感でどちらがおいしいか判断します。そしてなぜおいしいと感じたか。あるいは一方がなぜ美味しくないと感じたのかを書きだします。自分の感性と語彙力を鍛えましょう。それだけでもそのケーキ屋に勤めた意味があります。
従業員とコミュニケーションを取りましょう
職人不足と言われてる今の時代あなたは非常に貴重な存在です。今は足を引っ張る立場かもしれませんが仕事を覚えたら必ず使ってもらえるようになります。自分がどんな人間か知ってもらうため、あるいは同僚のことを知るため話す機会を作ってくれる人には率先して会話をしましょう。仕事中とは違った一面を見ることができるかもしれません。
このコミュニケーション不足によるお互いの誤解からうまれる軋轢は本当にもったいないです。お店のお菓子同様に一緒に働く従業員のことを見かけや噂で判断せず理解するように心がけましょう。
自分の頭の中で今日の仕事を組み立ててみましょう
これが一番難しいです。しかし今まで働いてみて1日の流れはなんとなくわかってきたのではないでしょうか。人間1日中ずっと指示されて働くのはつらいです。慣れてきたら信用してもらうため教えてもらったことは一人でできるとこを見せましょう。そしてこの後何をすべきか考えたうえで聞きましょう。自信がある場合は「次何をしますか?」ではなく「次~をしますか?」と自分から考えを伝えてみるのもいいでしょう。
この1日の流れを考えるのは頭を使うので決して楽ではないです。でもどうやったら仕事が早く終わるのか常に考えて行動しましょう。仕事への取り組み方が変わるはずです。
まとめ
以上のことをするだけでまわりのあなたへの見かたは大きく変わると思います。ただ、これはあくまでもちゃんとしたケーキ屋の場合です。まったく愛のない暴言、暴力を振りかざすようなそういったパワハラ、セクハラの被害にあってるというケースは別の話です。それは無理をするべきではありません。そのお店以外でパティシエとして働ける職場はちゃんとあります。まず身近な人にしっかり相談してください。
この記事が少しでも誰かの力になれたらと思い書きました。私は下っ端の時が長かったのでそれなりにアドバイスできると思います。需要があればまたこのような記事を書きたいと思います。