映画紹介

新海誠の映画「天気の子」を観る前に前作「君の名は。」を解説

2019年夏注目の映画、新海誠監督の最新作「天気の子」(7月19日公開予定)が楽しみですが、その前に前作の大ヒットアニメ「君の名は。」をおさらいしておきましょう。サムネイル画像はAmazonから引用してます

  • 2016年社会現象を巻き起こした新海誠監督による日本の長編アニメーション
  • 時空を超えた男女の入れ替わりを描いたSF青春映画
  • 最も世界の映画館で観られた日本映画(2019年4月4日現在)
  • 今までの新海誠監督の作品と比べると明るくて笑えるシーンもあり、万人受けしやすい作品に仕上がってる

#16 君の名は。your name.

基本情報



2016年公開 日本長編アニメーション映画

監督 新海誠

音楽 RADWIMPS

声優 神木隆之介、上白石萌音、市原悦子、悠木碧、花澤香菜、長澤まさみ 他

上映時間 107分


記録

日本歴代興行収入は「千と千尋の神隠し」「タイタニック」「アナと雪の女王」に次ぐ第4位

世界興行収入では「千と千尋の神隠し」を抜いて第1位。もっとも世界の映画館で観られた日本の映画(2019年4月4日現在)

あらすじ

千年ぶりとなる彗星の来訪を一か月後に控えた日本。田舎町に暮らす女子高校生・三葉は憂鬱な毎日を過ごしていた。ある日、自分が男の子になる夢を見る。見覚えのない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の街並み。都会での生活を満喫する三葉。一方、東京で暮らす男子高校生・瀧も奇妙な夢を見た。行ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっているのだ。繰り返される不思議な夢、明らかに抜け落ちている記憶と時間。二人はお互いが入れ替わっていることに気付く。何度も入れ替わる事に戸惑いながらも、現実を少しずつ受け止める二人。残されたお互いのメモを通して、状況を乗り切っていく。しかし、気持ちが打ち解けてきた矢先、突然入れ替わりが途切れてしまう。自分たちが特別に繋がっていたことに気付いた瀧は、三葉に会いに行こうと決心。辿り着いた先には、意外な真実が待ち受けていた…。

引用元:Amazonプライム君の名は。より

君の名は。 見どころ①映像の美しさ

本作品が注目を集めたことで何かと宮崎駿監督と比較される新海誠監督ですが映像美に関してはずば抜けていると思います。彼の作品はどんどん美しくなっていき、前作の「言の葉の庭」でも雨や水の表現に驚きましたが本作も新海ワールド全開で背景描写はとことんリアルを追究してます。

時間の流れと共に変化していく空模様や街並みはもちろんのこと、一瞬しか映らないコンビニや牛丼屋なども細部まで描かれています。本作も背景描写には惚れ惚れします。

ちなみに「言の葉の庭」のヒロイン雪野百香里はどういうわけか本作で三葉の高校教師として古典を教えています。

君の名は。 見どころ②秒速5センチメートルとの対比

本作は新海誠作品で私の好きな「秒速5センチメートル」と比べる楽しさもあります。以下のボタンを押すと本作と「秒速5センチメートル」のネタバレになりますので注意してください。 ネタバレ注意
本作と「秒速5センチメートル」は共通点が多くてどちらも青春物語で、学生の頃知り合った2人が一度離れ離れになりそれぞれが別々の生活を送り、大人になったある日偶然街ですれ違います。「秒速~」では踏切で本作は歩道橋で。しかもここでの男女のアクションが似ています。 本作は男が先に振り向く→女は止まらず→男歩き始める→次に女が振り向く→男止まらず女も歩き始める 「秒速~」は男が先に振り向く→女も振り向こうとする→二人の間に電車が通過する→女の姿見えず→エンディングへ繋がる 本作はすれ違ったあと続きがあり二人は再開を果たします。

淡い恋がお好みでしたら秒速5センチメートルをおすすめします。

名曲が心に残る短編映画秒速5センチメートルをネタバレなしで解説 好きな映画の紹介をします。今日は新海誠監督の”秒速5センチメートル”です。新海誠と言えば2016年大ヒットした”君の名は。”が...

君の名は。 見どころ③ヒロイン宮水三葉の魅力


画像はAmazonから引用してます


本作のヒロイン宮水三葉の使い方に関して個人的な感想としては新海監督はずるいの一言です。みんなが好きそうな女の子をヒロインにした感じです。巫女の姿を町内でも”べっぴんさん”と呼ばれるほど美形のヒロイン三葉は見た目もかわいらしいがそれだけではありません。演じてる上白石萌音のはっきりとした聴き取りやすい声に田舎の女子高生という設定にしてあえて訛りを加えています。

 


三葉が自分の胸を触るシーン(実際は入れ替わってるため中身は瀧)が何度かありますが私が当時本作を初めて鑑賞したとき劇場ではすべてのシーンで笑いが起こってました。最初のシーンでは”すげえ本物っぽいなあ”って言いながら胸を両手で触るというか揉みしだいてましたけど、見ていてもすげえ本物っぽかったです(*’ω’*)

特に最後のシーンはフリも完璧で爆笑してる人もいたほどです。

性格も天真爛漫で性格もいい、考えれば考えるほど新海監督はずるいです。

君の名は。 見どころ④RADWIMPSの音楽

映画と同じくヒットした”前前前世”をはじめいくつかの楽曲を提供したRADWIMPSの音楽が与える影響は絶大でリアルな描写と彼らの繊細な曲が非常に合っています。彗星を描いてるとこは楽曲”スパークル”とシンクロしていてそれはもう単純に美しいと思える幻想的な空間に連れて行かれます。

感想・まとめ

いやあおもしろいですね。観終わった後しっかり心に何かが残る作品です。アニメとはいえ二人が初めて会うシーンは感動しました。男女が入れ替わるだけの映画じゃないです。

本作はいろいろな対をなすものが出てきます。

  • 男と女
  • 田舎と都会
  • 出会いと別れ
  • 朝と夜
  • 晴れと雨
  • 生と死
  • 暁と黄昏(本作ではカタワレ時と呼ばれてる)

こういったものを新海監督のリアルな描写で表現されると本当に主役の二人のすれ違いがもどかしくて、だからこそ二人が会えたとき感動したんじゃないかと思います。実写ならきっとさらっと流したかもしれないシーンが、リアルなアニメだからつい細部まで見ようとして映画の世界に没頭してしまう。ある意味実写以上にリアルなアニメなのかもしれません。

私の語彙力でどこまで伝えられたかわかりませんが最後まで見ていただきありがとうございました。

劇場で観たい方ぜひ下北沢トリウッド検討してみてください。

 

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