映画紹介

兄弟愛までもが熱い炎の映画バックドラフトをネタバレなしでアツく解説

ユニバーサルスタジオジャパンでも人気アトラクションとして存在する「バックドラフト」。原作を知らない方にまずはこちらの記事をご覧ください。(サムネイル画像はAmazonから引用してます)

#23 バックドラフト

基本情報



1991年のアメリカ映画

原題 Backdraft

監督 ロンハワード

出演 ウイリアムボールドウィン/カートラッセル/スコットグレン/ロバートデニーロ

出演時間 137分

ユニバーサルスタジオジャパンにてショータイプのアトラクションがあります。

本作のテーマ曲は「料理の鉄人」で使われたことにより知ってる方も多いのではないでしょうか。


あらすじ

【運命に導かれた男たちの思惑が交差するとき、生き物と化した炎が襲いかかるー。】殉職した父の後を継いで、消防士になる決意をしてシカゴに戻ってきたブライアン(ウィリアム・ボールドウィン)。父の同僚と、今や消防中尉の兄スティーブン(カート・ラッセル)と大火災を戦う日々を送っていた。ある日、ブライアンは元恋人のジェニファー(ジェニファー・ジェイソン・リー)と再会し、彼女の上司に放火犯罪調査の仕事を勧められる。

引用元:Amazonプライムビデオ「バックドラフト」より

バックドラフトとは

消防研究センターによりますと

バックドラフトとは火災時に起こる現象のことで、密閉された室内で火災が発生すると空気があるうちは火が成長します。しかし空気が少なくなると鎮火したような状態になります。この段階でも火種が残り、可燃性のガスが徐々に室内に充満していくことがしばしばあり、こうした時に不用意に扉を開けると、新鮮な空気が火災室に入り込み、火種が着火源となり今まで燃えなかった可燃性ガスが爆燃してしまいます。これがバックドラフトです。

映画「バックドラフト」のタイトルはこの現象の名前に由来します。

バックドラフトの見どころ①魅力的な5人のキャラクター

ブライアン/ウイリアム・ボールドウィンGoogle画像

主人公ブライアンは一見好青年に見えるが何をやっても続かないダメ人間。消防士としてのスキルが高い兄と対照的にひねくれた性格の持ち主。兄と常にぶつかってる。おまけに元カノと消防車の上でいちゃつく始末。ある出来事をきっかけに変わる。

最初ミスが多く、意外にも気が短く頼りがいがない分、彼の成長を楽しめる作品でもあります。

スティーブン/カート・ラッセルGoogle画像

ブライアンの兄。弟から”最高の消防士”と呼ばれたり、仲間から”火の動きが読める”と慕われている熱い男。すぐカッとなる性格だが、仲間、弟、家族を想う気持ちはとても強い。

父親デニスが冒頭で出てきますがスティーブンそっくり。それもそのはず、カートラッセルの2役でした。子供の頃観たときは気づきませんでした。

アドコックス/スコット・グレンGoogle画像

ブライアンとスティーブンの同僚であり2人の父親とも一緒に働いていたベテラン消防士。冗談を交えて新人を歓迎するコメントをしたり、大人の余裕があるいわゆるいい先輩。優しい笑顔をもつ反面真顔は超怖い。

リムゲイル/ロバート・デ・ニーロGoogle画像

正義感の強い放火犯罪捜査官。連続放火殺人事件の捜査をブライアンと進める。上記の3人は火災現場の鎮火、人命の救助作業をする一方でリムゲイルは火が消えた後に登場して火災の原因を調べる火のスペシャリスト。

本作のデ・ニーロは渋くてまだ若さが残りかっこいいです。彼の存在が映画に奥行を作っています

バーテル/ドナルド・サザーランドGoogle画像

服役中の異常放火魔。リムゲイルに助けられた過去がある。連続放火殺人事件のアドバイスをブライアンにする。

更生されることのない危険人物。「羊たちの沈黙」でいう”レクター博士”のポジションに近いです。

バックドラフトの見どころ②兄弟愛

本作はスティーブン・マカフレイとブライアン・マカフレイ。このマカフレイ兄弟の絆を描いた作品です。できる兄を持つ弟の気持ちは私もよくわかります(*’▽’)兄のことは尊敬してるんです。ただ、できない自分に腹が立ってしまうものです。そういった行き場のない感情がうまく表現されています。

兄スティーブンは弟としょっちゅう喧嘩をしてますがブライアンへの愛情は半端ないです。口下手で誤解を招くタイプですがやはり兄貴は終始かっこよかったです。

この二人の炎にも負けない熱い絆が観てる者の胸まで熱くしてくれます。

バックドラフトの見どころ③火の演出

本作を紹介するうえで欠かせないのが”生きてる炎”の表現です。一言でいえば恐怖そのものです。火事の怖さを知るいい勉強にもなります。

①”バックドラフト”がもたらす恐怖

タイトルにもなってるバックドラフト現象は映画にもってこいの演出です。火はないがガスが充満してる『静』の状態。その扉を開けて酸素が室内に流れ込んだ途端に化学反応を起こし大爆発。炎が吹き上がる『動』の状態に一瞬で変わり、観てるものへ驚きと興奮を誘います。

➁パニック映画かホラー映画か?どこからともなく奴はやってくる。

火は生きています。常に酸素を餌に成長します。人食いザメや恐竜のように一瞬で人の命を奪います。下から上からあるときは壁の中から幽霊の如く突然現れます。そのたびにドキドキさせられます。

③火と戦うアクションシーン

消防士が火災現場の鎮火作業を行うシーンは驚くばかりです。ブライアンの初陣は大抵のアクション映画ならクライマックスかと思うほど爆発、爆発の連続です。炎とともに発する音は奇声にも聞こえモンスターと戦う仲間を見てるようです。

そして最後のシーン。ユニバーサルスタジオジャパンでアトラクションにもなっている工場での火災は圧巻。放水状態で勝手に暴れまくるホースの後ろで真っ赤に燃え上がる炎の構図はラスボス感を漂わせてます

まとめ・感想

  • 父親の遺志を継ぎ消防士になった兄弟の活躍を描いた作品
  • 意思があるかのように”生きてる炎”の表現がリアルで恐ろしい
  • 火事の怖さと消防士の素晴らしさを伝えている

焼死体の表現が苦手な方もいるかもしれません

実に熱い映画です。ヒューマンドラマ、サスペンス、アクションなど様々なジャンルの要素をもった作品です。自信をもっておすすめします。熱い男たちの話は感動を呼びます。

消防士という職業は本当にかっこいいです。

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