今回紹介するのはドラえもん映画シリーズです。その中でも人気作品のひとつ「ドラえもん のび太と鉄人兵団」を紹介します。
本作は私のいちばん好きなドラえもん映画というわけではないのですが3本の指に入る作品です。
ではなぜこの作品を紹介するのかといいますと、笑えて最後は感動できるため誰にでも紹介しやすい作品だからです。ドラえもんを普段見ない方にもおすすめしやすい映画といえるでしょう。
そんな”鉄人兵団”の魅力を書いていきたいと思います。(サムネイル画像はAmazonから引用してます)
- ドラえもん映画シリーズ 第7作目
- 地球人奴隷化を目的とした鉄人兵団とドラえもんたちの戦いを描く
- しずかちゃん大活躍の作品
#24 ドラえもん のび太と鉄人兵団
基本情報
あらすじ
スネ夫にラジコンロボット、ミクロスを自慢されたのび太は巨大ロボを手に入れるとみんなに話す。しかしそんな当てはなく、ドラえもんに泣きつく。いつもののび太のねだりにうんざりするドラえもん北極へと行ってしまう。
のび太はドラえもんに謝りに北極へと行く。そこでのび太はボーリングの様な青いボールを見つける。そして急にそのボールが信号のような音を発した。すると空から巨大な機械が降ってきた。取り敢えずそれを家に持ち帰るのび太。家に帰ると今度は違う部品が空から降ってきた。その形からのび太は巨大ロボットの一部だと考える。
ドラえもんは北極で散々な目に会って帰って来ると、のび太にロボットの部品について問う。ロボットはドラえもんが出した訳ではなかったのだ。どうしてもロボットを組み立てたいのび太の願いを叶えようと、ドラえもんはお座敷釣り堀と逆世界入りこみオイルで鏡面世界を作る。鏡面世界では生物がいなく、普通の世界と全てが左右逆に作られているのだ。
夜になり部品が次々と降って来る。翌朝には全ての部品が揃いドラえもんとのび太は鏡面世界でロボットを組み立てる。しかし動力部分が来ていないのだ。ドラえもんは未来デパートからコンピュータを取り寄せる。
のび太は完成したロボットをしずかに見せようと誘いに行く。途中でジャイアンとスネ夫に会ったのび太はロボットを自慢し、ミクロスと夜に対決させる約束をする。しずかを連れてロボットを操縦するのび太は湖にやってくる。そこでドラえもんはロボットを北極から持ってきたことからザンタクロスと名付ける。
ドラえもん鉄人兵団の魅力①ストーリーの良さ
人間を奴隷として捕獲するため襲撃する地球外生命体”鉄人兵団”とドラえもんたちの攻防戦を描いた作品。優れた文明をもったロボットが人間の奴隷化を計画する恐ろしい話。
誰が聞いてもそんなのおかしいと思えるのはこれが人間VSロボットだから。人間は歴史上何度も戦争を繰り返し陣地の奪い合いをして奴隷化を実際にしてきた生物です。これだって本当はおかしい。人間VS人間になると正しいものが見えなくなってしまう。それをロボットにすることによって客観的に戦争の虚しさを見せてくれるのが本作なのかなと思うのはやはり考えすぎでしょうか。
いずれにしてものび太のロボットが欲しいという欲望から地球規模の話に広がり、最終的に鉄人兵団と戦うようになるまでのテンポが良く飽きないストーリーが素晴らしいです。
ドラえもん鉄人兵団の魅力②ツッコミどころ満載
思わず、なんで?という展開が多いのが”ドラえもん”。細かいことを気にせず観るのがお約束の作品ですが大人になって観ると気になるシーンは多いですね。
ここでは物語の核となるところには触れずに、気になるシーンを振り返ってみましょう。
①スネ夫がラジコンロボット「ミクロス」を自慢するシーンでのジャイアン
本作はスネ夫が遠隔操作可能なロボットをのび太としずかちゃんに自慢するところからはじまります。このミクロスはスネ夫のいとこが作ったもの。優れもので自慢したくて仕方ないスネ夫と共に現れたジャイアンがのび太に言います。
”のび太驚いただろー”
おまえ関係ねえだろ!って言いたくなりますが、このあとのび太の曖昧なリアクションに腹が立ったジャイアンはさらに
”スネ夫!やれ!”
ジャイアンに命じられたスネ夫はミクロスを使ってのび太に攻撃をします。
やってることがもう、悪代官じゃないですか!
➁ドラえもんの存在
ミクロスに驚くしずかちゃん。ロボットが欲しいとドラえもんに嘆くのび太。
いや、ドラえもんでじゅうぶんだから。
③鏡面世界への出入り口
巨大ロボットの保管場所としてひみつ道具で鏡面世界を作りました。この世界はすべて現実とあべこべで生物のいない世界です。現実世界と鏡面世界の出入り口は鏡のような平らな場所じゃないとだめらしい。これをドラえもん、のび太、スネ夫、ジャイアンの4人で考えます。しかしのび太の一言”あそこしかないな”で決まります。
のび太の答えは”しずかちゃんちのお風呂”
ドラえもん”だと思った”
ジャイアン”のび太じゃしゃあねえか”
いや、他にもあるって!みんなおかしい。しかも珍回答はまだ続きます。スネ夫の”しずかちゃんに断らなくてもいいのかい?”との問いに対してのび太は即答で
”ダメ!こんな恐ろしい事件に女の子を巻き込みたくないよ。”
もうこれには笑うしかないです。そして、のちにお風呂に入ろうとしたしずかちゃんが鏡面世界に気付きのび太の思惑通り彼女は事件に巻き込まれていきます。
④ドラえもんは完璧じゃないからいい
鉄人兵団の地球襲撃計画を知ったのび太とドラえもんは電話して自衛隊や総理大臣、国連に危険を知らせます。
”はろーはろーあたし日本にいるドラえもん。わかんない?”
”あのね。おねがい。最後まで話を聞いてちょうだい。ね。おねがい!”
必死なドラえもんて好きです。どこに掛けてるのか気になりますがまったく相手にされてません。
そもそもドラえもんのひみつ道具は使い方次第で無敵になれるんですよね。
しかし、持ち主のドラえもんが感情に流されやすい傾向があり適切な対応をいつもできないために問題解決に時間を掛けてる気がします。
ただ、ドラえもんが完璧じゃないから感動を呼ぶというのも確かです。
とにかく愛おしいやつです。
ドラえもん鉄人兵団の魅力③しずかちゃん優しさ全開
本作はしずかちゃんの存在が目立ちます。
ドラえもんと共に男3人は前線で鉄人兵団と臨戦態勢。一方謎の美少女リルルと行動を共にするしずかちゃんは結果大活躍。
赤の他人であるリルルが大けがをしたとき、放っておけないしずかちゃんは彼女を看病します。
しずかちゃんのことを不思議に思うリルルに伝えます。
時々、理屈に合わないことをするのが人間なのよ
いわゆる、人間らしさですね。理由を聞かれても困るものってありますよね。
この言葉は本作の名セリフのひとつです。
ドラえもん鉄人兵団の魅力④リメイク作との比較
2011年に本作はリメイクされてます。
原作の方がいいよ。
といいたいところですが、本作に限り
どちらもいいです。
大山のぶえもん好きな私としては異例中の異例です。
それほど良く作られています。いくつかリメイク作のいいところをあげます。
①ピッポの存在
旧作でロボットの脳として描かれていたものをリメイク作ではひみつ道具”おはなしボックス”により可愛らしいヒヨコ型ロボットに改造されます。のび太に”ピッポ”と名前まで付けられます。旧作ではドラえもんが仲間になるようにロボットの脳をガチで改造しましたがこちらは性格自体は変えていないためピッポの思考や態度にドラえもん一行ははじめ苦戦します。しかし行動を共にするうちに人間への考え方を改めていきます。本作はこのピッポの感情の変化が物語の大きな役割を担っています。
➁今風のデザイン
2005年から声優、デザインが一新されました。リメイク版もそのため、より現代風のデザインになっています。旧作の昭和感が強いのでその分リメイクは観やすく感じます。そしてなによりリルルがかわいいです。声も人気声優の沢城みゆきが担当してます。峰不二子をはじめとした様々な役をこなしてるかたです。
リメイクになって残念な点も伝えておきます
まずミクロスのシーン大幅カットです。彼の出番はピッポに持ってかれましたね。
それからドラえもんの魅力②で書いたシーンは一部除いてほぼカットです。残念。
そして最後にドラえもんの声です。やはり大山のぶ代の声で育てられた昭和生まれの私にとっては慣れるまで時間が掛かりそうです。
しかし、
以上のことを踏まえたうえでもこのリメイク作は感動的で私はおすすめできます。
まとめ・感想
いかがでしたか?この記事で”鉄人兵団”に興味を持ち、ぜひ観たいと思った方は
感動したい方はリメイク版を
笑いたい方は原作を
おすすめします!
また、個人的にドラえもんは大好きなので今後また紹介記事を書いていく予定です。
最後までありがとうございました。